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2009/01/05 【「傾聴」トレーニング】

2008年の暮は、企業セミナーのご依頼を多くいただきました。
多くは「一般社員向けセミナー」や「管理監督者向けセミナー」
ですが、内容については各企業様でそれぞれのご注文をいただきま
す。...

『声高にメンタルヘルスだけを唱えたくはない。健康管理の一環と

して、こころとからだ両方をケアしていく必要性の中で、メンタル

ヘルス対策を位置付けたい。』

『メンタルヘルスだけでなく、パワハラやセクハラについても法の

改訂にともなって、しっかりと教育研修してほしい』

『管理監督者といっても、実際には現場のリーダークラスの人間に

メンタルヘルスの意識づけをしたい。さらに、このあたりの人間に

ついては、彼ら自身のコミュニケーション能力の向上も視野に入れ

たい』


など、さまざまですが、セミナーの内容を担当者の方と詰めていく

と、希望する項目の共通点も見えてきます。

ずばり、コミュニケーション能力です。一見、社内の風通しが良い

ように見られる企業でも、いざ会議や打ち合わせなどになると、議

論が深まらない、というのです。はたして、コミュニケーション能

力が足りないからこのような現象が起こっていると言いきっていい

のか、というところには疑問もあります。

参加者のモチベーションの持たせ方や事前のアジェンダ作成など、

会議自体の進め方にも工夫の余地が残されていると思うからです。


ただ、このような要因とは別に、個人的な要因が問題となって、コ

ミュニケーションが取りづらいケース、というのもあることも事実

です。うまく自分の意見を伝えることが出来ない社員、話を聴こう

としない上司...。


コミュニケーションの基本は、話すことと聴くことです。中でも聴

くことは良いコミュニケーションを作るカギを握っています。

コーチングの話でも出ましたが、「ひとつの目標を達成するために、

お互いが補完・協力し合う協働的な関係」を目指すには、話を聴く

ということはより重要な要素となってきます。

「傾聴」という言葉は皆さんご存じだと思いますが、今日は簡単な

「傾聴」のトレーニング方法をご紹介します。


一般的な方法ではありますが、私がセミナーで良くやるのは、まず

二人一組になってもらいます。最初は対面する形で座ってもらうの

がいいかもしれません。そして話を伝える側と聴く側に分かれても

らいます。話のお題は例えば「先週一週間の様子」や「昨日の朝起

きてから寝るまで」のような比較的客観的に相手に話ができる内容

にします。


そして、1分から2分の時間を区切って話をしてもらうのですが、

聴き手には以下のように条件を変えて、聴いてもらいます。

1.微動だにしない。相手の話に全く反応しない。

2.相手のしゃべることを一言一句繰り返す。

3.相槌やうなずきをいれ、適当なところで相手の話を要約して繰り返す

その後、話し手にそれぞれどのように感じたかを聞いてみるのです。

もちろん、1や2の場合「話が伝わっていない感じ」は当然のこと

ながら場合によっては「馬鹿にされている感じ」を受ける人もいます。

逆に3の場合であれば、「相手に話が伝わった感じ」「安心して話せる」

といった感想が聞かれるはずです。私たちは、自分の話、もっといえば

自分の気持ちが相手に伝わっているかどうか、非常に気にしています。

うなずきやあいの手が適度に入り、自分の発した言葉で「~なんです

ね」と改めて返された時、私たちは「伝わっている」と強く感じること

ができるのです。


時間がある場合には、こんどは対面から90度(互いの視線の交角が)

に変えて実施します。この際の内容は「自分の気持ちが動いた出来事」

とします。もちろん話せる範囲でいいですし、架空の話でもかまいませ

んが、感情(気持ち)を前面に出して話してもらうのです。

聴き手には、「気持ちを表す言葉が出てきたときには、意識してその言

葉を繰り返してあげてください」と条件を出します。


同様に終了後に感想を聞きます。まず相手と面と向かっていないことに

対して「話しやすい」「圧力を感じない」という意見が出るかもしれま

せん。そして、気持をなぞるように繰り返してもらった時には、「伝わ

った」という感覚を強く持つのではないでしょうか。


上記に記したものは、あくまでスキル的なものですから、訓練すればす

るほど身につきますし、逆にこれだけを中途半端に使っても逆効果の場

合もあります。一度の訓練だけでマスターすることは難しかもしれませ

んが、セミナーという場でこれを体験し、各人がそれぞれ気づきを得る

ことにも大きな意味があると思っています。

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