最近おうかがいした企業様で、早期離職の問題についてご相談をい
ただきました。
わずか3年から4年で多くの社員の方がやめていってしまう現状があ
り、年代別の社員構成も、ベテランの人たちと入社2~3年の若手に
偏っているというのです。...
中小企業を回るようになって、同様のご相談が多くなってきている
と感じています。
もちろん、早期に離職してしまうのは今の若い世代だからと切り捨
てることもできますが、少子化のこの時代、優秀な社員を一人でも
多く確保するのは、生き残りの条件でもありますよね。
「早期離職」は、時代の影響もあるのでしょうが、業種や会社独特
の社風なども大きく影響しているのだと感じています。
特に、オーナー企業の場合、社員全体が内向きになり、作業効率や
チームワークというよりは、自分の評価だけに目が行きがちなとこ
ろもあるのかもしれません。
いままでの私たちの国での仕事のスタイルを考えたとき、仕事上の
悩みやストレスは、同僚や信頼できる上司に相談し解決していくの
が通常ですよね。
会社という場は、仕事に限らず、飲みにケ―ション、親睦会、社員
旅行、といった家族のような付き合いの中で、個々人の問題も共有
し、解決していける資源であったのだと思います。
しかし、環境は大きく変わりました。成果主義や個人主義がより強
調される社会となり、「団結」「チームワーク」よりも「個人」「
成果」が尊ばれる風潮です。
仕事上の環境が大きく変わったといっても、私たちの考え方も同じ
ように変わり、適応できるかというと難しい場面もあるのではない
でしょうか。
欧米では、「カウンセリング」という問題解決の手法が、個人の健
康を保つ上で大きな役割をはたしています。
しかし私たちは、悩みやストレスまでも個人で対処できる手段をも
っていなかったように思います。
こうなると、ストレスがたまり、精神的な不調に陥る方が増えても
不思議ではありません。
今では公立の小中高でスクールカウンセラーが配置されるようにな
りました。
企業においても、従来から産業カウンセラーという人たちがいまし
が、より気軽に多くの方に問題解決の手段を提供するという意味で
みなさんご存じのEAPというようなサービスも出てきています。
ただ、サービスを提供する側にいる人間としては、その必要性を理
解している経営者の方がまだまだ少ないと感じています。
ここで「早期離職」に話を戻しますが、これから新入社員として入
社してくる世代は、「個」というのをより意識する世代です。
大家族の中で育ったり、大人数で何かをやり遂げたりする経験の乏
しい人たちです。
彼らは、会社員となって初めて集団での行動を意識させられるのか
もしれません。
そんな彼らは、問題が起こったときにどのように解決していけばよ
いのか、わからないのではないでしょうか。
ですからあえて、その方法や集団について伝えてあげる必要がある
のだと思います。
会社には、育ててくれる上司がいて、同僚がいて、そんななかで失
敗を繰り返しながら一人前になっていくのだと。
もちろん会社側にも、「育てる」という意識が必要でしょう。その
ためにはあらためて中堅社員や新任の管理監督者にはきっちりとし
た研修もいいかもしれません。
また、新入社員には、入社前から全員面談を行い会社の方針を伝え
たり、社内の問題解決のための資源(例えばEAPサービスなど)
をきちんと伝えることも、「早期離職」の防止に意味があるのでは
ないかと考えています。
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