今回も前回からの続きでEAPサービスのご紹介「その他のサービス2」
として書いてみたいと思います。
■セカンドオピニオンサービス
大きくは「復職支援」のプログラムに入るのだと思いますが、精神科
医のセカンドオピニオンを企業側が入手できるサービスです。通常、
診断書は従業員が自らの主治医に依頼して記入してもらうものです。...
以前にも書きましたが、主治医はあくまで患者さん本位です。患者さ
んから復職や病名に関する希望が強い場合、医師がそれを考慮して診
断書を作成することは起こりえると考えたほうが良いですよね。
機能する産業医が社内におり、主治医の診断書を基に再度会社の指示
で、産業医に診させることができる場合は別ですが、このような体制
が整っている中小企業はほとんどないでしょう。なんとか産業医がい
ても、名前貸しの状態であったり検診のときにしか来なかったり、専
門外のことはわかりません、という産業医もいるのが現実です。
このような状況の中、本人の意思が強く反映された可能性のある主治
医からの診断書だけを資料として、判断材料として、大切な復職のタ
イミングを決定して良いでしょうか。また、診断書には通常、あまり
詳しく復職後の対応についても書かれていません。よしんば書いてあ
ったとしても、「まずは職場になれることから始める」「責任のかか
る仕事はすぐにはさせない」「残業はしばらくさせない」といった、
非常に抽象的であいまいな表現になっているのが現実です。復職のタ
イミングだけでなく、復職後の対応についても、この情報だけでは本
人にとっても会社にとっても適切な判断を下すことは難しいですよね。
復職後すぐにまた長期休暇に入ったり、復職後のケアをないがしろに
したため再発してしまったり、という経験、みなさんはいくつかある
のではないでしょうか。
このような場合、もちろん本人の同意が必要になりますが、セカンド
オピニオンサービスが有効なのかもしれません。プロバイダー各社で
サービスの特色はあるかと思いますが、肝は会社側の指定した医師に
診断書や意見書を会社負担で会社側にもらえるということです。復職
のタイミングや復職後の対応を決定する重要な判断材料となりえます
し、企業の健康配慮義務に則った対応と言えるのではないでしょうか。
ただ、気をつけたいのは、セカンドオピニオンの質です。通常、どこ
の精神科もいっぱいなので、診察時間は初診でせいぜい20~30分、再
診であれば数分というところもあるのではないでしょうか。このよう
な状況の中で、初めて診る患者について、セカンドオピニオンの医師
は診断書や意見書を作成することになります。ですから、可能な限り
本人についての情報はセカンドオピニオンの医師に伝わっている必要
があるでしょう。情報交換において、本人の同意のもと主治医との連
携があればなおさらよいでしょう。サービス検討の際には、このよう
なところをよく確認してみてください。
こうして、主治医からの診断書などによる情報、セカンドオピニオン
の情報が会社に集まってきます。しかし、最後には自分たちの"目"
が必要です。会社の上司や担当者による面談が必要でしょう。主治医
の診断書とセカンドオピニオンの内容が一致しない場合などは、会社
の"目"がより重要になってきます。このような場面を私はコーディ
ネートさせていただいていました。社内に産業保健スタッフとして担
当者がいればよいですが、そうでない場合には、仕組みが整うまで外
部機関への支援を求めるのも効率的でしょう。
■電話健康相談
現在はあまり主流ではないと感じていますが、電話による体の健康相
談サービスです。一時期はこの電話健康相談サービスがメインで、メ
ンタルヘルスサービスを付加的なものとして一緒に販売していたプロ
バイダーもありましたが、現在は逆の状況で、メンタルヘルスサービ
スに健康相談が付加されるというケースが多くなってきているのでは
ないでしょうか。
多くのプロバイダーは社内にコールセンターを持ち、ところによって
は24時間体制で受付をしているところもあります。体の健康相談だけ
でなく、有名な医師の情報提供をしたり、体の病気のセカンドオピニ
オンを紹介してくれるようなサービスもあります。また、法律的な相
談や、ファイナンシャルの問題についても相談にのってくれるところ
もあります。
社員の福利厚生という意味合いが強いのかもしれませんが、実際に活
用できる場面を想像して見た時に、企業にとって本当に魅力的なサー
ビスかどうかは慎重に考えたいところです。
次回は、「ストレスチェック」サービスについて書いてみようと思い
ます。
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