今回は、実際の場面(職場)での、新型うつのかたの症状と対処に
ついて考えてみたいと思います。
前回も書きましたが、現代型うつ、新型うつ、逃避型抑うつ、抑う
つ神経症、などそれぞれの定義や臨床像がありますが、大まかに以
下のように「新型うつ」を定義してみましょう。...
従来のうつ病 「新型うつ病」
病前性格 ・他者配慮、過度の自責感 ・自己愛が高い傾向、他罰的傾向
症状 ・罪悪感や疲弊 ・回避と他人への非難
治療 ・薬と休養 ・治療には親和的だが薬効きにくい
年齢 ・全ての年代(中高年) ・比較的若年層が多い
特徴的な病像としては、自己愛傾向が強く、他罰的だということで
す。自己愛傾向が強いということは、自分は他人と比べて特別な人
間であり、厚遇されるべき存在だ、と信じており、自分の尊厳や威
厳が侵される、傷つくような場面を避けることも特徴のひとつです。
ですから、自分が優位に立てる人間関係(異性との関係や上下の関
係)を好む一方で、自分が叱責されたり、指導される場面、または
自分が相手より下になる場面を避ける傾向があります。
また、他罰的とは、自分の思い通りにいかない場面や結果について
責任の所在を他に求める、具体的には同僚や上司、または環境の責
任とするというものです。
あえて、社内での人物像を想像すると...
一見人当たりがよく、女性との会話を好む30代前後の男性。会社
に対する忠誠心のようなものは持たず、なにか失敗や問題を抱えて
いても「会社のせいだから」とクールな対処。ストレスもあまりた
まらないのかなぁ、と思いきや、体調不良で朝突然連絡をしてきて
休むことが常態化している。まわりは「なまけなのでは」とうすう
す思っているが、「うつ病」との診断書を持参して、「私はうつ病
ですから、がんばれと言ったり、残業しろと言ったりしないでくだ
さい」とはっきりと述べる、もしくはこれをもとに当然のごとく休
職する。無趣味でもなく、会社を休んだ日に、趣味の魚釣りに出か
けていた所をみられていることもあり。
少し乱暴な人物像ですが、あてはまる人、会社にいませんでしょう
か。。
彼らは、決して怠けではないと考えています。一時的には抑うつ的
な症状が現れるからです。医者に行っても、そのことを詳しく話す
ことで、「うつ病」としての症状を満たすことになり、診断が下さ
れることになります。もちろん「新型うつ病」などという診断では
なく、「うつ病」「うつ状態」というものです。
今回はここまでに。
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