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2010/01/21 【必要なメンタルヘルス対策とは?】

前回の続きを書いてみました。メンタルヘルス入門「その2」です。
【必要なメンタルヘルス対策とは?】
「もりかわさん、いったい何から始めればいいの?」
メンタルヘルス対策のご相談をうかがいにいくと、このような質問
から始められるお客様が多くいらっしゃいます。...

すでにご存じのことと思いますが、平成12年には当時の労働省か

ら、「心の健康づくり指針」(正式には「事業場における労働者の

心の健康づくりのための指針」)が出され、労働者の心の健康の保

持増進を図るため、事業者が行うことが望ましい基本的措置が示さ

れました。

平成18年には、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」と

して改訂されたこの指針によれば、まず「心の健康づくり計画」を

策定し、その計画に基づき4つのケアを推進することになっていま

す。1つ目は、「セルフケア」であり、労働者が自らのストレスに

気づいて適切に対処することです。2つ目は管理監督者が行う「ラ

インによるケア」であり、職場環境等の改善と、労働者からの相談

への適切な対応ということになっています。3つ目は健康管理部門

や人事労務部門が行う「産業保健スタッフ等によるケア」であり、

職場環境の改善や労働者に対する相談等です。4つ目は社外の専門

機関によるケアであり、会社は必要に応じて社外のメンタルへルス

専門機関等を有効に活用するよう求めています。

大企業であれば、いざしらず、中小企業事業者にとって、費用対効

果のわかりにくい施策について、出せるお金は限られますので、上

記すべてを同時に行うことは土台無理なお話しかもしれません。こ

んな時には私はこのようにおうかがいします。

「会社(社長)が、今一番困っていることは何ですか?」

「実は、うつ病で調子が悪かったり求職中の職員が2人ほどいてね。

繰り返し休んじゃって、復職も上手くいっていないんだ。」このよ

うな回答は珍しくありません。

うつ病の有病率は1年間で5%から10%と言われています。10

0人の従業員がいれば、会社で特別な負荷を与えなくても、1年間

に5人から10人の人がうつ病になってもおかしくないのです。

よくメンタルヘルス対策は、「一次予防(不全に陥らないために、

すべての従業員に対して行う対策)」から始めましょう。という声

を聞きますが、私は「一番困っていること」から始めるのが定石だ

と思います。この場合であれば、休職者などのメンタルヘルス不全

者に対するケア、すなわち「三次予防」から入るべきだと思います。

具体的には、休職者へのカウンセリングを含めた個別的な支援と、

人事労務担当者に対する復職までの道筋(業務の流れ整理、就業規

則の整備など)を整備する支援などをまず実施します。この「三次

予防」が一段落したところで、「一次予防」「二次予防(メンタル

ヘルス不全に陥りそうな従業員に対する支援)」に重点を移してい

きます。

メンタルヘルス対策を実施していくと、必ず組織自身が持つ問題点

が浮き上がってきます。過重労働の問題、職場環境の問題、社風の

問題。これらは、「一次予防」や「二次予防」に大きくかかわって

くる問題だと感じています。まずは、今手元で困っていることに対

応し、根本的な問題についてはじっくりと年をまたいで対応してい

く。このような姿勢がメンタルヘルス対策実施にあたっては、あっ

てよいのではないでしょうか。

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