「うつ病の治療のための入院」という選択肢があることを、みなさ
んはご存知でしょうか。一般的なうつ病の場合、休養とお薬による
治療が基本とされています。休養とは、まさに会社や学校と言った
社会的な場所や役割から離れて、ひたすら休む・寝るということだ
と私は考えています。...
企業内の対応でも、うつ病の診断書で、病気
休暇や休職の発令、ということは一般的です。ただ、ここで押さえ
ておきたいのは、不全に陥った方の個別の状況です。良かれと思っ
て、休みを与えたのに、「妻に迷惑かけられない」「子どもの世話
で余計大変だ」「義理の両親と同居していて家にいたくない」とい
う状況ではどうでしょう。休むどころか逆に本人にとっては負荷が
かかってしまうこともあり得ます。
このようなときに、「入院」という選択肢が意味を持ってきます。
もちろん、希死念慮の強い患者さんや重度の不安感抑うつ感のある
患者さんには入院は重要な選択肢ですが、ここでいう入院とは、環
境調整の意味合いが強いものです。目的としては、いろいろなこと
から離れて、ただただ休む。これにつきます。寝たい時に寝て、食
べたい時に食べ、家事や炊事そして子育てまで、一度頭の中から離
してやるのです。このような環境調整型の入院であれば、その期間
も数日から長くても1カ月ぐらいが多いのではないでしょうか。
「精神病院」という響きにはまだまだいろいろなイメージをお持ち
の方もいますが、現在の専門の病院では、開放病棟でプライバシー
を重視した入院設備を有しているところもあります。ホテルのよう
な個室で、そこから出勤されている方なんかもいます。
うつ病の治療には、ご家族の理解も重要な要素です。休養と服薬の
必要性を理解していただき、必要であれば入院も選択肢だというこ
とをわかっていただくことで、本人もゆっくりと休むことができる
場合もあるのではないでしょうか。
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