先日、雨の中歩いて外出した時に、とてもかわいい女の子用の手袋が、片方だけ落ちていました。「誰か落としちゃったんだなぁ」と思って通り過ぎたのですが、帰りに同じ道を通った時に、その手袋がそっと雨の当たらないところに置かれていました。
だれか心やさしい方が、せめて濡れないようにと置いたのだと思います。私はとても胸がいたかったです。実は最初に手袋を見たとき、同じようにどけておいてあげようかなぁ、と少しだけ思っていたから。。
でもそれができなかったんですね。なんだか胸が痛くなりました。そして、次の日たまたまそこを通りかかったら、また同じ手袋が今度は道の真ん中に落ちていました。
雨は降っていなかったのですが、この時はすぐに手袋を拾い、近くの雨風がしのげて目立つ場所に置いておきました。
心理療法の世界では、「認知療法」という考え方があります。
簡単にご説明できるようなものでもありませんが、要は「思考(考え)」と「行動(体)」と「情緒(感情)」は三角形の関係でつながっているということです。
つまり、何か事象がおこったとき、人はまずとっさに頭に感情が浮かびます。「楽しい」「悲しい」「つまらない」などなど。多くの人はこの感情しか意識することはできませんが、認知療法では、この感情が生まれるのには、実はその人特有のものの見方、つまり思考が隠れていると仮定しています。
ですから、この思考をすこし柔軟なものしていけば、生まれてくる感情、そしてその結果起こる行動にも変化を及ぼすことができると考えるのです。心理療法の中では、この特有のものの考え方をとり扱っていくことになります。
では、この3角形の関係を応用すれば、思考から手をつけるのではなくても、行動から手をつけて、思考や感情に影響を及ぼすことができないか。。たぶんできると思います。
手袋を拾ってあげるのも、席を譲ってあげるのも、笑顔を見せるのも、たとえ偽善者と言われようが、まずは何か意味があるのではないかと思う今日この頃です。